【書評】時間と空間を操る 量子力学的習慣術 著者:村松大輔
この本は「上手くいかないあなたの人生を変える」ために書いた本です。
この言葉は本書の冒頭に書かれており、本書を発行する目的を表した著者の宣言です。
量子力学?…物理を不得意とした私にとっては、普通なら手に取る事もなくスルーしてしまう本ですが、何故かこの宣言に興味を引き付けられて、この本を読んでみようと思いました。
量子と言うと、目に見えないミクロの世界を取り扱う学問ですが、目に見えないと「それって本当なの?」とつい疑いを持ってしまいますよね。でも考えてみると、世の中はもともと結果しか見えないように出来ていて、どうも肝心なその結果を作り出す人の動機や思考・意思など「大切な事は目に見えない」というのが、この世の仕組みとなっている様です。
ですから、目に見えない世界を扱う量子力学だからと言って毛嫌いせずに、知る努力をした方が賢い選択になる。そんな気がして読み続けてみました。
この本によると、目の前に存在する、あるいは、目の前に出現する物体や事象の全ては「素粒子」が集まり、組合せを変え、カタチを変えて作られているとの事です。そして、この量子理論とその扱い方を知れば、自分の現実は、自分の思うように作り変える事が出来るとの事です。
【素粒子って何?】…人体で簡単に説明すると。
人体をその組成に小さく分解していくと、
肉体>各器官>細胞>分子>原子>原子核>陽子・中性子>素粒子と分解されます。…これ以上分解できない最小の単位を素粒子(全体では17種がある)と言い、人体を構成する原子の中の素粒子の種類は、クオーク(物質の素)、フォトン(光の素)、電子(電気の素)の3種類のみとの事です。そして、素粒子は「量子」とも呼ばれています。
この中で、重要なのがフォトン(光の素粒子で光子とも呼ばれる)で、人体の細胞を構成する原子からは「バイオフォトン」というかすかな光の素粒子が放出されており、それが、「意識」であり、「感情」である。…とこの本では説明されています。つまり目には見えないが意識も感情も、その正体は「フォトン」という事です。
この事は、本では取り上げられていませんが、目に見えないけれど人が発していると言われている「オーラ」や「気=元気や邪気など」などもフォトンと考えると、すんなりとその存在が腹に落ちて来ます。つまり、目には見えていないが、人から発するフォトンが、そこにいる他人やその場に深く浸透し影響を与えている。その意味で人が発するフォトンが環境を作り上げていく。
『「意識=フォトン」を変えれば、自分も環境も変化していく』そういう事かな?と感じました。
この本の例で言えば、『「喧嘩の多い家庭では植物が早く枯れる」=人が放つ悪い意識(フォトン)を植物が吸って元気がなくなる』現象の説明となります。
どうも量子力学は進化を続け、意識や感情と言った、一見量子力学と関係がなさそうに思える人間の秘密にも、量子力学は迫りつつあるようです。
この本の著者が、この量子力学に関わる様になったのは、自分の意識(フォトン)を変える事で、自己否定ループから抜け出せた体験にあるとの事です。それまでの著者は「自己否定」を続ける事で、「私を否定する環境」を作り、「自己否定」の波が他の人と共振し、「私を否定する出来事」を引き寄せるというまさに「自己否定のループ」に陥り、「うつ病」になってしまったとの事です。
この悪循環を抜け出せたのは、まず「意識=メンタルを変える事」=「自分を認めること」で抜け出す事が出来たとの事です。方法としては、「自分ほめ日記」を書くうちに、メンタルが変わったそうです。
私達は生きている事が奇跡なのだ。「生きているだけで素晴らしい」という思いと「生かされていること」への感謝が湧き出てきて、それを境に人生がウソの様に好転し始めたのだそうです。
良く言う「思考は現実化する」の世界が、量子力学の世界では起こってくる。そしてそれは自分の持つ「意識=メンタル」が全ての結果を作っている。つまり、自分が何を思い、どんな意識を持つかによって結果が変わるという考えです。そして、良いメンタルを作るには、量子力学的に理にかなった習慣があり、それを習慣付ける事で、良い結果が生まれてくる。
この本の意図をそう理解しました。
この本は、オーラ・気・思考の現実化など、有る様だけれど実際には証明されていない見えない世界への答えを導いてくれる本と感じました。
量子力学は目に見えない世界を扱っているだけに、にわかに信じる事は難しいですが、著者の様に「自己否定ループ」から抜け出せない方には、新しい角度からの答えを提供してくれる本と思います。
「自己否定ループ」の悩みから抜け出せないと感じている方には、一度目を通してほしい本と思いました。
夏らしい雲も、もう少しで終わりますね。
ブログ用の写真を写すようになってから、良く雲の様子を見るようになりました。
風景写真の表情は、雲の変化が大きく影響するので、外に出るとまず雲を見る習慣がついてしまいました。
特に夏の雲は力強いし、変化が有るので、写し甲斐が有ります。
でも最近は、空の高い位置にでる薄手の雲の筋を見かけるようになったので、秋近しを感じています。
季節の移り変わりを感じると、今年も終わりが近づいて来た「今年は何が出来たのかな?」なんていう感傷的な気分になります。
特に今年は終始スランプ気味なので、感傷を通り越して、少々焦り気味となって来ます。
何故ならば、スランプ脱出の為に、新しいリズムを作り「何とか立て直したい!」…と悪戦苦闘中だからです。
こんな時だから、自暴自棄にならない様すべき事として「考えるのを諦めない」「思考を一歩でも前に進める」そして、たとえ記事発行が少なくなっても「記事を書く事を止めず続ける」事を自分に課しています。
上手くいかない時だからこそ、この三つを放棄しないで、少しでも前に進められるように、…と考えて生活しています。
最近発行していない肝心な実現力記事が書けるようになれば、先は明るくなるだろうとの見通しを持ち、…鋭意考察、努力中です。
ただ、なかなか手ごわくて「もう少し時間が必要かな?」という状況ではあります。
今言える事は、「とにかく頑張ります!」…です。
2022年8月18日記
本の明細
著書名:時間と空間を操る 量子力学的習慣術
著者名:村松大輔
発行所:㈱サンマーク出版
第1刷発行日:2021年4月10日
定価:1400円+税