【書評】超実践マーケットイン企画術 7つのテンプレートで「お客様のニーズ」がつかめた 著者:永井孝尚
あなたは、企画の役割は何だと思いますか?
今まで私は、企画の重要性を考える事なく暮らして来ました。でも、実現力思考を考えるようになってから、ひょっとして「企画というのは、人生を変える決め手になるのではないのか?」という思いを強く抱く様になりました。
今まで企画を強く意識はしませんでしたが、仕事人生を振り返えってみると、重要なシーンではやはり自ら企画をし、人にプレゼンをしてきた事がよみがえります。そしてその企画から、人生が新しく展開したような気がしています。
少ない経験ですが、何か決定打を打つ必要に迫られた時に必要になる。…「それが企画」という風に、今は感じています。
その点に付いては、筆者は企画について下記のよう言ってます。
【企画の役割は「何をすべきか?」という正しい”問い”を見つける事だ】
*尚、「問い」の意味は、「分からない事や、知りたい事を問いただすこと」。…WEB辞書より。
そして、その出発点は「その企画では、何を解決するのか=(”解決すべき問題は何か”を見極める事)」に有り、企画自体の目的は「(現状からあるべき姿へ)何かを変える事」だと続けて述べています。
これを、要約すると、【「企画」とは、「あるべき姿」と「現状」の間にあるギャップ「解決すべき問題・課題」を埋める手段】であり、【企画の目的は、現状の不満や課題を解決し、あるべき姿や理想を実現する事】と捉えました。
この考えを私のテーマ「実現力思考」に当て嵌めて考えてみました。
私のブログのテーマである実現力思考は、「”想い”を”カタチ”」にする間に立ちはだかるハードルを、全て飛ぶ力を高める事が目指す目標です。そして、ここで言う「ハードル」を言葉を変えて言うと、”想い”を”カタチ”にする為に立ちはだかる「解決すべき問題・課題」と訳す事が出来ます。つまり、「ハードル」=「解決すべき問題・課題」だという事です。だから「企画するという手段」で解決ができる。
つまり、実現力という力は、「”想い”=『あるべき姿』」と『現状』の間にある『解決すべき問題』」を”企画という手段”で問題解消する力。…という答えに繋がりました。
つまり、「企画」は、「人生を変える決め手」になる。…そう感じています。
私が「企画」の本を読むのは、記憶の限りで言えば初めてとなります。
でも、この本とめぐり逢ったことは、とてもラッキーな出会いと感じています。
何故ならば、この本の良さは、単なる思考の指針だけでなく、現実を動かす具体性「武器」を備えているところにあります。
多くの思考本は具体性が欠けているので、「思考内容は分かった、でも具体的にどう動けば良いのか?」という所が詳しくは見えて来ないのです。だから、本を読んでも、現実の世界に活かすことが出来ないのです。無駄とは言いませんが、限りなく無駄に近いものとなってしまうのです。
では、この本の具体性というのは何か?、それは企画の基本的流れ「仕事のステップ」の各ステップに「仕事を進める7つの思考テンプレート」が用意されているところに有ります。例を上げますと、企画仕事の第一ステップ「解決すべき問題の定義」に用意された思考テンプレートには、思考手順として「現状記述→あるべき姿記述→ギャップとその原因記述→解決すべき問題記述」…と記述すれば答えに辿り着く思考手順が明示されているのです。
つまり、本を読みこの思考テンプレートに書き込むだけで企画が出来ていく。読んだ直後から企画を進める事が可能となる具体性を備えているところが凄いと感じました。
そして、絵を多用する事で分かり易くし、1ページに文字を詰め込み過ぎない事でサクサクと読み進められる、考えつくされたページ構成にも学ぶところが満載の一冊となっています。
企画の力は、何処にあるのか?を知るためにも、今すぐトライ出来るこの思考テンプレートを利用して企画をしてみませんか?
今まで、企画を問題解決の手段として取り入れた事がない人には、身近な問題にこの企画手順でトライする事をおススメします。
是非とも、人生を変える手段として「企画」が有効なのかを試してみて欲しい!
そう、感じています。
やはり、6月の梅雨時はアジサイの花が一番ですね。
何故か、梅雨の雨に濡れたアジサイには、しっとりとした色気を感じます。
晴れの日よりも雨の日の方が、アジサイの感情の様なものが匂い立ちます。
ちょっとマニアックですかね…。
ところで、書評も今日から51号目に突入しました。
今までの本の選択は、多くを仕事術やそれに必要な思考術の本を中心として選択し、読んできました。
さすがに、気になっていた本は読み尽くしたので、今後どの方向に行くべきか少し迷いが有ります。
少しの時間、手探り状態が続くような気がしています。
ただ、想いを実現する力をどう育てるか?という所に寄与できる本を読む!
その事はブレない様に。…と考えています。
2022年6月15日記
本の明細
著書名:超実践マーケットイン企画術 7つのテンプレートで「お客様のニーズ」がつかめた
著者名:永井孝尚
発行所:株式会社PHP研究所
第1刷発行日:2020年1月8日
定価:1500円+税