【書評】これだけは知っておきたいマーケティングの基本と常識 著者:大山修一
マーケティングとは何か?
と問われた時、「大切な物のような気がするが、実は分かっているようで分からない!」と思う人が多いのではないか、と感じています。
何故そう感じるかと言えば、残念ながら私も「分かるようで分からない」人々の一員なので、マーケティングの全体像を把握するのは結構ハードルが高い作業、と感じているからです。
正直な所、私にとってマーケティングの概念把握は今だ手探り状態です。ただ、奥が深く学ぶべき大変重要な分野と感じているので、今はとにかく、マーケティングに関して本を読み込んで行こうと考えています。
そこで、まずは基本習得という事で、マーケティングの基礎を学べそうなこの本を読む事としました。
まだ学び始めたばかりで、書評を書くのは「実は早すぎるのかもしれない」と思いつつも、考えの整理の為にこの文章を書いています。
マーケティングを難しく感じる理由を自分なりに考えてみると、「マーケティング」という言葉自体にあるような気がしています。私がこの言葉から感じる事は、「市場に関する何かの概念なのかな」と思えるぐらいで、しっかりとイメージが思い描けないのです。
だから「マーケティング?それって何?」…となってしまうのです。
私の能力の問題かもしれませんが、マーケティングの概念を身に付けるには、もっとマーケティングの内容を深く学んでいく必要ある気がしています。
では、そんなマーケティングが分からない私が、なぜマーケティングを学びたいと思ったかと言うと、一つには、私にとって影響力のある著作本の作者である「森岡毅さんと神田昌典さん」が、「日本企業の競争力が弱いのは、マーケティング力の不足にある。日本に足りない物はたった一つマーケティング力。」と指摘しているからです。
そして、もう一つ気になる事は、マーケティングで言う「マーケットイン」という考えです。この「マーケットイン」という考えは、「マーケティングで使われる以上に広がりを持つ考え方」だと私には思えるから、深く読み込んでみたいと思わせるのです。
「マーケットイン」という思考形態は、いわゆる物不足の時代だからこそ出来た、生産者本位の生産・販売「プロダクトアウト」という考え方から、物が溢れ、物を売りにくくなった時代に適応する為、市場のニーズを聞く事から逆算していく「顧客視点」での生産・販売への思考転換から生まれた考え方、と私は捉えています。
ただ、この「マーケットイン」という考えは、マーケティング分野だけでなく、人と人の接触で起こる場すべてに、拡張し応用できる大切な考え方となる可能性を感じています。
「マーケットイン」という考えは、「人が絡む事は、自分本位ではなく”相手本位(商売では顧客本位)で考えるべき”」という立ち位置を取る事が大切、という事を教えてくれている気がするのです。
つまり、マーケティングを学ぶ事で「顧客視点=相手視点」について、より深く学べる気がしているのです。
以上の様に、マーケティングの書評をする段階に到達していないと思える自分ですが、私的にはマーケティングを始めたいと思う上記二つの理由だけでも、マーケティングを学ぶ価値があると思っています。
私と同様にマーケティングを知りたいと思いながらも、マーケティングの概念が掴み難いがため学ぶのを止めている人がもしいるのならば、この文章がマーケティングを学ぶ契機と成ってくれればうれしいな、と感じています。
こんな状態の私ですが、マーケティングの概念を自分の物に出来るまでは、諦めずに頑張って行こうと考えています。
尚、この「マーケティング基本と常識」を読んだ限りで言えば、マーケティング専用の言葉を知り、理解するだけでもそれ相応の時間が必要だとの印象を受けました。当然、マーケティングを実践の場で利用できるようになるには、遠い道のりと思われますが、今は、チャレンジしてみようと考えています。
この本の良い所は、見開き1ページの左右に説明文とそのイメージ図が乗っているので非常に理解し易くなっており、かつ疑問が起きた時に確認出来る辞書機能的存在としても、使えるところにあると思われます。
マーケティングの基本を学ぶ事と辞書としての活用性を考えると、この本を買う事は、決して悪い買い物ではないと思われます。
最後に、本書によると「マーケティングは売る為の仕組み造り」との事です。
マーケティングを学ぶ事で、正しい方向を向いたムダの出ない仕事が出来るように成り、仕事の量=成果の量に直結する仕事の仕組み造りが出来るように成りたいものです。
いかがですか?あなたも、マーケティングの世界の学びに一度チャレンジしてみませんか?
桜が満開ですね!
まるで門出を祝う様な華やかさは、入学式など新たな旅立ちが多い時期に、正に”ピッタリ”ですよね!
この季節は、やはり「日本の最も華やかな季節だ!」と言える。…と私は思っています。
桜の良さについて、皆様はどうお考えですか?
私は、その良さは何といっても桜の花の散り方の”潔さ(いさぎよさ)”にある。と思っています。
自分が精一杯の花を咲かせ、周りを魅了したら惜しげもなく直ぐ散っていく。
その後腐れの無い姿には、日本的「美意識」を感じます。
仕事に熱中し、自分の思う成果を上げたら、その座にしがみ付くことなく潔く後進に譲って、人から言われる前に自ら去っていく!
そんな組織人を思い浮かべます。
その潔さこそ日本的な「美」、そう私は感じています。
ただ、桜のような華やかな自然界のプレゼントも、気持ち次第では、眼を向ける事無くなく終えてしまう事があるので、美しい物を見て楽しむ気持ちの余裕やゆとりは、常に持つ自分でありたい!…と言い聞かせています。
2023年3月31日記
本の明細
著書名:これだけは知っておきたいマーケティングの基本と常識
著者名:大山修一
発行所:フォレスト出版㈱
第1刷発行日:2016年4月2日
定価:1300円+税