【書評】外資系コンサルの3STEP思考術-どんな難問にも答えを出せるアタマの使い方 著者:森秀明

最近、私の頭の中にあるテーマの一つに、「知っている事を実践できるようにする」という項目が有ります。

何故ならば「知っている」と「実践できる」の間に”天と地の違いがある”と感じたからです。

それを感じたのは、学ぶ中で仮説思考を生活の中で活用したいと思った時です。思考術の中でもどうしても使いこなしたい思考術と感じた割りには、生活のどんな場面で仮説思考が必要になるのかさえも思いつかないのです。

「なぜ、そんなことになってしまうのか?」と考えた時、仮説思考の知識は十分知っていると思っていたけれど、実はインプットの質その物自体に問題があったのではないか?、何となく分ったつもりになっていたけれど、深く理解しきれていなかったのでないか?、そんな事に思い到りました。

「それって何の話?」と思われる方もいるかと思いますが、この本を読もうと思ったのは、『自分は「読んだ事を消化しきれていない!」のではないか?』と思った事が動機で、その原因がこの本のテーマ『事実を「整理・分解・比較」し、きちんと考えるという3つのスキル』に欠けている事にあるのではないか?…と感じたからです。

筆者が指摘するように、確かに理解できないという事は「頭の使い方が悪い=よく考えられていない」という事なのだと感じています。

当然そこから「どう頭を使えば良いのか?=どうすれば深く考える事が出来るのか?」という問いが浮かびます。
「その答えに対して論じているのがこの本」というのが、この本の読後に感じた感想です。

この本の「はじめに」の出だしで、筆者は読者に向けて、以下のような問いかけをしています。

あなたは「よく考えている」と胸を張れますか?

多くのビジネスパーソンが、下記の様な悩みを抱えているとのことです。

・「言いたい事を相手に上手く伝えられない」
・「自分は伝えているつもりなのに、相手に理解されない」

この事について筆者は、2014年2月発行の前著「外資コンサルの資料作成術」への反響から、資料を作る前に「資料を記述する内容をよく考える事が出来ていない」のではないか?つまり「相手に上手く伝えられないのは、そもそもきちんと考えていないからだ」という事に気付いたそうです。

・「よく考えられない」から、「相手に正しく伝える」事が出来ない!
・「よく考えられない」のは、事実を「整理、分解、比較」出来ていないから!

つまり「インプットの質が悪いから、アウトプットの質も悪くなる=理解できていないから、正しく説明できない」事となる、という道理。…と私は理解しました。

筆者の説明では、事実を理解し説明できるようになるには、以下の三つのスキルが必要だとの事です。

①相手の話の内容や世の中の事象を「整理」出来ること。
②物事を取り扱い易いような大きさに「分解」出来ること。
③相手に伝える意味を引き出すように「比較」出来ること。

筆者曰く、この3つのスキルを身に付ければ、あらゆるビジネスの難題に立ち向かえる。とのことです。

確かに、事実の意味を適切に掴めなければ、効果的な解決策は出ないと思われます。
まずは、事実を正しく解析できる力を持つことから始める事が大切だ!
そう、この本を読みながら感じました。

ただ、例として取り上げました私の仮説思考の問題の様に、実践の場で上手く使いこなせないのでは意味がないので、学びの場や問題対処の場面で生かせるように、実際にトライしていきたいと思っています。

ブログを本格的に初めてから、5月末で1年6か月となります。
何とか続けられている。…と少し感慨深い想いを感じています。
でも、正直に言うと、同時に行き詰まりも感じてもいます。
もっと、正確に言うと、出口の見えない思考の迷路にはまっている。
と言えるかもしれません。
二回目の定年を迎え仕事がない状態が、気分転換出来ない空間を生んでいるのかもしれません。
コロナ下で有ることを考えると、意識は変わりつつありますが、行動変容は難しい気がします。
「毒を以て毒を制す」という言葉が有りますが、「思考の迷いは思考で制す」しかないか?
そんな風に考え、迷いを乗り越えようと今は考えています。
ただ、この迷いが少し筆を進める邪魔をしているようにも感じています。
ブログの定期更新が滞るかもしれませんが、諦めたわけではないので更新の遅れはご容赦下さい。
そして、長い目で見て下さい。
…宜しくお願い致します。

2022年5月25日記

本の明細
著書名:外資系コンサルの3STEP思考術
著者名:森秀明
発行所:ダイアモンド社
第1刷発行日:2015年10月29日
定価:1600円+税

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