【書評】Google AdSenseマネタイズの教科書[完全版] 著者(共著):のんくら/a-ki/石田健介/染谷昌利
「良いサイトを作る事」と「サイトをマネタイズする事」、この二つの要素はどちらを重要視すれば良いのか?…とあなたは悩まれた事は有りませんか?
この問題を私の気持ち的言葉に変えて表現すると、サイト作りに当たり「自分の考えている事を、外に発信したい」という気持ちと「この活動を中心として生計を維持したい」という二つの気持ちが自分の中に有るが、「どちらの方を気持的に優先して進めるべきか?」を迷っている状態にいる。…という事です。
この「マネタイズを優先すると自分の表現したい内容が伝わり難くなり、自分の表現したい事を優先するとマネタイズが弱くなる」という二律背反のジレンマを持つと、自信を持ってサイト作りが出来なく成ります。
まだブログを立ち上げて1年も経たない私は、とにかく「サイトを立ち上げる事」「投稿記事を増やす事」に集中していたので、その問題は一旦棚上げしておりましたが、気にはなっていました。
この「マネタイズの本」を読んだ機会に、その答えを出したくなり考えてみました。
そんな想いが生まれた時に、ラッキーな事にその答えとなるヒントをNET記事に見つけました。
それは、10月1日のヤフーニュースに投稿されたコメンテーターの豊田真由子さんの記事に有りました。
その記事はコロナに関する記事で、《「第5波急減の要因は?」「人流抑制の効果は?」豊田真由子が考察、新型コロナ突破に「身体と心の免疫を」》というタイトルでした。
そこで、一見相反すると思える課題である「感染防止対策」と「社会経済活動」について書かれた一節を読み答えを出すヒントを得る事が出来ました。
その一節とは、下記の内容です。
《「感染防止対策」と「社会経済活動」は、ブレーキとアクセルではなく、車の「両輪」です。両方をバランスよく回していかなければ、国民や社会という「車」は、ちゃんと走る事が出来ません。》
そうか、「良いサイトを作る事」と「サイトをマネタイズする事」は、車の「両輪」と考えればいいんだな!
それが答えでした。
「良いサイトを作る事」と「サイトをマネタイズする事」は、相反する課題ではない!
『ブログという車を走り続けさせる為に、同時に回らせる事が必要な車の両輪である。』という結論に至りました。
つまり、サイトのコンテンツで人に価値を供給し、その価値の対価として自分の生活の糧を得る。
そして、この二つがバランス良く満たされてこそ、ブログの継続が出来、ブログの存在価値を保つ事が出来る。
という事です。
上記の結論を受け、自分としての「サイトのマネタイズ」に対する考え方を纏めてみました。
[「マネタイズ」の為の広告はサイトにしっかりと組み込む。但し、その際はサイト内容の伝わり易さを損なわない様に工夫する。]
という形で自分のサイト作りを目指す。…というスタイルで進む事としました。
マネタイズが、車を駆動する両輪の片側の車輪と考えた時、マネタイズの方法としてのGoogle AdSenseはどう評価されるのかを考えてみました。
評価に当たっては、Google AdSenseのメリットとデメリットを知る必要があると考え、下記にまとめてみました。
[アドセンスのメリット]
アドセンスのメリットは、広告をGoogle が自動選別してくれる所に有ります。自分で掲載する広告選ぶのは、初心者には高いハードルがあります。
そして広告には、広告の終了が有り、その都度広告貼り替えのメンテナンスも必要となり、時間的な余裕がないと継続が難しくなります。
この二つをグーグルがしてくれるので、時間がない人、広告選別に自信が持てない人には大きなメリットとなります。
[アドセンスのデメリット]
アドセンスには、デメリットもあります。
それは、メリットの裏返しで、自分の意図にそぐわない広告が表示される事を受け入れなければなりません。
(*尚、アフィリエイト広告でも、「表示したいと思える広告が無い」という問題が有ります)
そして、アドセンスは、アフィリエイト広告品の購入決定で成果となるマネタイズ方式でなく、広告をクリックする事が成果になるマネタイズ方式です。
それ故、その一回の成果金額はアフィリエイトに対し低いので、多くのページ訪問者とそのクリックが必要という事となります。
このメリットとデメリットから見えて来るのは、Google AdSenseを利用するマネタイズ方式は、「悪く言えば広告の丸投げ」「良く言えば広告はその道の専門家に任せる」という事になります。
サイト作成において「選ぶ広告も、読者へ届ける価値の一つ」とする”こだわり”は、捨てる事が必要となります。
結論としては、Google AdSenseには、運営者を楽にするメリットがある。…と判断しました。
ただ、選択には、表現したいサイトテーマの集客力、サイト運営に割ける時間量、そしてアドセンスのメリットとデメリットの要素を考えて、個々人の事情に合わせ、判断するのが良いと考えます。
尚、アドセンスを選ぶ時は、アドセンスでマネタイズする事を前提としたテーマを選び、そして「10年先も生き残れるサイト作り」を目指しサイト作りをする事を著者は推奨しております。
初心者には、やや難しい内容も含まれていますが、[完全版]と謳っている様に、著者4人がこの本に懸けた情熱と意気込みを感じる内容に出来上がっています。
アドセンスを組み込んだサイト作り考えている人にとっては、得る事の多い必読の書と感じました。
フリーエージェントの道を歩もうとする人には、先に進む一歩一歩にハードルが待ち受けています。
その中でも、最も高いハードルが「マネタイズ」と感じています。
成果を生み出してきた人達の考え方を目にして来ましたが、多くの人が積極的気持ちの下で前向きに思考転換をしハードルを乗り越えています。
「”出来る”と自分を信じれば、出来る方法へと視点・思考が移り、アイデアが生まれる」と先人は言っています。
[必ず”やれる”と自分を信じる。そして楽しみながらマネタイズのハードルを飛び越えて行く。]
そうマインドセットし、私は歩み始めています。
2021年10月3日記
本の明細
著書名:Google AdSense マネタイズの教科書[完全版]
著者名(共著):のんくら/a-ki/石田健介/染谷昌利
発行所:日本実業出版社
第1刷発行日:2018年11月20日
定価:1850円+税