【書評】悩む力 著者:メンタリストDaiGo
以前から読みたいと思っていた「クリティカルシンキング」関連の本を書店で見つけたので、買って読んでみました。
著者はSNSで活躍し著書も多いメンタリストDaiGo氏なので、その購入に迷いは有りませんでした。
私がクリティカルシンキングに興味を持ったのは、テレビのニュース番組のコメンテーターを見て「何にでもコメント出来る人は素敵だな!」と感じた事から始まりました。
その際、コメント出来るという事は、常日頃から世の中で起きている事に注視し、その意味を理解し、その正邪を判断できているからこそ出来るのだろうとも感じておりました。
そこから、批判力を鍛えられると思えるクリティカルシンキング(批判的思考)を学びたいという意欲が湧いてきました。
そしてその意欲に火をつけたのが、本ブログで書評も書きましたが「東大思考」という本を読んだ事に有ります。
「東大思考」という本を読み、目に見えている現象を理解しその意味を知るには、見えていない(隠されている)原因や背景そして関わる人の目的を理解する事が必要であると学びました。
その事を「東大思考」では、「思考の解像度を上げる」と言っています。
思考の解像度を上げるには批判的思考力を付ける事が必要であると感じ、益々クリティカルシンキングを勉強したいと感じ探していた所、本書と出会い入門書として読んでみようと思い購入しました。
「何にでもコメント出来る」様になるには、世の中で起きている事を理解しその意味を知り、その内容を「自分に問い掛け」て正邪を判断し、自分の意見にする事が必要になります。
ただここで難しいのは、自分に掛ける「問い掛け(質問)」の内容です。
自分の心というのはまるで「カオスの海の様な物」と私は感じています。
そしてそのカオスの海から魚(自分の考え)を釣り上げるには、エサ(自分に掛ける質問)が大事と考えています。
良いエサ(良い質問)を掛けると良い魚(良い考え)を釣り上げられる。
だからこそ良い質問を作る力が必要となります。
でもそれが、自分に掛ける「質問内容の難しさ」を作り出しています。
この本には、その質問(エサ)が豊富に用意されています。
つまり実践的なのです。
本を読んで理解した、でも実践はしなかった。いや出来なかった。
という残念な結果に終わる人が多くいると思っています。
この本は、クリティカルシンキングの説明だけで終わらず、それを武器として使える様、実践を考えて作られています。
その効果を試すべく、この本に書かれている「ソクラテス式問答法+CAS法」で、実現力の次に書こうと思っているテーマを「自問自答」してみました。
その結果、テーマの書くべき内容を概ねまとめられ、整理できました。
ただ、その際の質問の内容は、本に用意された質問を参考にして自分向けに独自に作りました。
やはり、誰しも考え方も抱えている問題も違うので、そのまま同じ質問を使用するのは難しいと感じました。
ただ何でも実践は最大のハードルです。
その実践の入り口が分からず、実践に展開できず、諦める人が多くいると考えています。
その点、この本の内容はメソッドとして展開出来ますので、自分への質問を習慣化出来れば、深い思考力を身に付けるのを助けてくれると感じました。
そして、「コメント出来る自分になる事は、決して出来ないことではない!」とこの本から勇気も頂きました。
思考を深める技術を手に入れ、効果的で人に届く言葉を紡ぎたいと考える人には、この本に一度目を通してみる事をお勧めいたします。
自問自答する事を何としても習慣化したい!
そして何にでもコメント出来る自分になりたい!
そう思っています。
2021年5月9日記
本の明細
著書名:悩む力 天才にすら勝てる考え方「クリティカル・シンキング」
著者名:メンタリストDaiGo
発行所:きずな出版
第1刷発行日:2021年4月1日
定価:1400円+税