”想い”は育てる物、それは「問題意識を持つ事」から始まる

1「”想い”は問題意識からスタートする」

あなたは、身の回りに起こる事への疑問を感じても他人事とし、反応しない自分が居ると感じた事はないでしょうか?
もし、そう感じた事があるならば、「日常に溺れている」「大切な人生の時間を無駄に消費している」と考えた方が良いでしょう。
それは毎日が、日常化したルーティンワークをこなす事のみで埋め尽くされ、自分の意志や創造力を失った状態、と言えます。

人は日常を長く重ねると、若い頃に感じた「新鮮と感じる出会い」が少なくなり、それと共に感覚は麻痺し、思考力も奪われて行きます。
そうなると、当然濃密な時間は無くなり、ただ感覚を失った時間が流れ去る事となります。
そのままの状態を続ければ、人生の終わりに「ああ、面白かった!」と言える事はないでしょう。

人生を面白くし、楽しいものにするには、「ストーリー作りが必要」。
「ストーリ―」が、人生に彩りを与えてくれます。
そして、それが人生を語る価値ある記憶となり、「人生を面白く感じさせる秘訣」と私は考えています。

ストーリー作りには、常に自分の生き方を見つめ「不満を取上げる問題意識を持つ事」が必要です。
「問題意識」があるから情報を求め、情報があるから行動が生まれ、行動があるからストーリーが生まれます。

「心の中が”もやもやしている」「なぜか毎日が楽しくない」「何か息苦しい」「生活に手応えがない」…はっきりしないが、「何かが不足している」。
皆様もそう感じる事は有りませんでしょうか?
そう感じる人は、そこに焦点を当て「何が問題なの?」と「問題意識」を持って自分に問い掛ける。
そこからスタートしましょう。

こういった不足の感情が生まれるのは、「自分の中に、現状に満足していない自分がいる事」を意味しています。この不足感という内部の声は、裏返して考えてみると、「もっと充実した生活が欲しい」「もっと夢中になれる事をやりたい」という「隠された声」である…と導き出されます。
そして、それは「隠された声への気付き=問題視する事」が生まれた事を意味しており、そこから「”想い”の形成がスタート」するのです。

”想い”は、最初から自分の中にしっかりとした像があるというよりは、自分の中にある「何か足りない”不足感”」を感じて、「それは何か?」と自分に問い掛ける問題意識からイメージ像が作られ始まるのです。
そして、その”想い”を深く追求する経過を経て”想い”は結晶化し、行動を伴う具体的な”想い”に育ち、イメージが形成されると考えています。

「”想い”を育てる事」とは、見出した問題を放置せず、その問題を深掘りし、追求し、問題の回答=”想い”として言葉に仕上げる事です。

上記以外にも、情報に接した時に湧き上がる好奇心や妄想から生まれる「面白そう、楽しそう」という”想い”を拾い上げる事も「”想い”を形成する」上で大切です。
”想い”が作られる動機は違えども、「やって見たい!」と感情を高ぶらせる事が”想い”を作り出す原動力となります。

2、「問題」を数式化して考えてみる

論を分かり易くする為、「問題とは何か?」の定義を考えたいと思います。
書籍「ロジカルシンキング」から引用しますと、『問題とは、「あるべき姿」と「現状」の差(ギャップ)の事』と説明されています。
「問題」を数式にすると下記のようになります。

「あるべき姿」ー「現状」=「問題」

尚、ここで言う「あるべき姿」とは、理想、望み、憧れ、目標など「実現させたい姿」と考えます。
この数式を簡単な例にしてみると、
・【望み】=恋人と一緒に高級な店で食事をしたい。
・【現状】=お金は用意出来るが、一緒に行く相手がいない。
・【問題】=一緒に食事に行ってくれる恋人が欲しい。
という風になります。

この式から言える事は、「あるべき姿(望み)」がないと「あるべき姿」の項は空欄又は(0)となります。
当然(0)から「現状」を引くのは出来ないのでこの式は成立しません。
つまり何も「問題はない」という事になり、「実現させたい事はない」という事になってしまいます。
この式を成立させるには、「あるべき姿(理想)」を言葉で描く事が必要条件となります。

以上の事から、前記した「もやもやする!」状態とは、言葉には出来ていないが、自分の内側に「おぼろげに、あるべき姿(理想)を感じている」状態という事が推論出来ます。
そして「何か足りないと感ずる”不足感”」とは、『「あるべき姿(理想)」と「現状」の差(ギャップ)』を体感している事を意味します。

主題である「”想い”の育て方」とは、「不足感を感じているのは何故?」と自分に問い掛けた質問に、『「答えが出るまで考え続ける事」であり、「実現したい姿を、答えとして明確な言葉につむぐ」』という事です。

「問題意識を持つ」とは「感じている不足感」を放置せず、問題と向き合う事です。
そして、その問題意識を持ち続ける事が「行動を伴う”想い”へと結晶化させる為の持続的動機となる」のです。

・自分の中に芽生えた「もやもや」に目を向けて「問題意識」を持ちましょう!
・望む「理想」を心に描き出し、それにふさわしい言葉を書出して下さい!
・そして「理想」に向け歩き始めましょう!

是非とも常に「問題意識」を持ち、自分に問い掛け、その回答が出るまで継続して下さい。

*参考にした本をご紹介します。
・本の名前:ビジュアル ロジカルシンキング
・著者:平井孝志・渡辺高士[著]

*桜が満開で良い季節になりました。
でも相変わらずコロナで出掛け難いのが残念ですね。


2021年3月29日記

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